Posted on 2012年12月28日
組織は、自らの外にある目的のために存在する。
企業において、その目的とは経済活動である。
病院においては患者の治療と回復である。
大学においては教育と学習と研究である。
これらの目的を達成するために、
マネジメントなる現代の発明物が、
共同の成果のために人を組織し、
社会的な存在として組織を作りあげる。
マネジメントが組織の中の人的資源を生産的な存在となし得たとき、
はじめて組織は自らの外にある目的を達成することができる。
【マネジメント・フロンティア】
Posted on 2012年12月27日
コップに水が半分入っているのと半分空であるのとでは、
量的に同じである。だが、意味は異なる。
取るべき行動も異なる。
世の中の認識が、半分入っているから半分空であるに変わるとき、
イノベーションの機会が生まれる。
予期せぬ成功や予期せぬ失敗は、
消費者側の認識の変化によるものであることが多い。
認識に変化が生じても、事実は変わらない。
起こるのは変化の意味である。
アメリカ人の健康ノイローゼは、
健康にかかわるいかなる実態上の変化でもなく、
若さへのあこがれなど価値観の変化によっている。
【イノベーションと企業家精神】
Posted on 2012年12月26日
エスキモーに対して、食物の凍結防止のためとして冷蔵庫を売ることは、
新しいプロセスの開発や新しい製品の発明に劣らないイノベーションである。
保冷のためのものとして売ることは単なる市場の開拓である。
しかし、凍結防止のためのものとして売ることは、新しい製品の創造である。
技術的には既存の製品があるだけである。
だが経済的には、イノベーションを行っている。
【マネジメント中】
Posted on 2012年12月25日
事業の目的とミッションについての明確な定義だけが、
現実的な目標を可能とする。
優先順位、戦略、計画を可能とする。
マネジメントの職務と構造を可能とする。
組織は戦略に従う。
戦略が事業における機関活動を規定する。
その戦略が、「われわれの事業は何か。
何でなければならないか」を知るべきことを要求する。
【マネジメント 上】
Posted on 2012年12月21日
マネジメントが主導的な機関として出現したことは、
人類史上画期的なことである。
社会の新しい基本的な機関、主導的な機関として、
マネジメントほど急速に現れたものはなかった。
あるいは、絶対不可欠な存在であることが急速に明らかにされたものはなかった。
そして、それ以上にマネジメントほど、反対されることなく、
妨害されることなく、論議を呼び起こすことなく、現れてきたものはなかった。
【現代の経営 上】
Posted on 2012年12月20日
組織には価値観がある。
そこに働く者にも価値観がある。
組織において成果を上げるためには、
働く者の価値観が組織の価値観になじむものでなければならない。
同じである必要はない。
だが、共存し得なければならない。
さもなければ、心楽しまず、成果も上がらない。
強みと仕事の仕方が合わないことはあまりない。
両社は密接な関係にある。
ところが強みと価値観が合わないことは珍しくない。
よくできること、とくによくできること、おそろしくよくできることが、
自らの価値観に合わない。
世の中に貢献しているとの実感がわかず、
人生のすべて、あるいはその一部を割くに値しないと思えることがある。
【明日を支配するもの】
Posted on 2012年12月19日
マーケティングだけでは企業は存在しえない。
企業の企業家的機能は、
イノベーション、すなわち新しい満足を生み出すことである。
財とサービスを供給するだけではなく、
よりよく、より経済的な財とサービスを供給しなければならない。
企業そのものはより大きくなる必要はないが、
常により良いものになっていかなければならない。
イノベーションの結果もたらされるものは値下げかもしれない。
しかし経済学が価格に大きな関心をもってきたのは、
価格だけが定量的に処理できるからだけにすぎない。
イノベーションの結果もたらされるものはよりよい製品、
より多くの便利さ、より大きな欲求の満足である。
【マネジメント 上】
Posted on 2012年12月18日
仕事ができる者は、
多くのことで成果を上げなければならないことを知っている。
だからこそ集中する。
集中するための原則は、
生産的でなくなった過去のことを捨てることである。
第一級の資源、
特に人の強みという希少な資源を昨日の活動から引き揚げ、
明日の機会に充てなければならない。
昨日を捨てなければ明日を創ることはできない。
意識して体系的に廃棄をしない限り、
組織は次から次へと仕事に追われる。
行っていてはならないこと、
もはや行うべきではないことに資源を浪費する。
そのせいで、せっかくの機会を利用するうえで必要な資源、
特に有能な人材が不足する。
【乱気流時代の経営】
Posted on 2012年12月17日
新の全体を創造するには、全体としての成果と、
それらを成果を実現するための多様な活動との双方を見なければならない。
トップマネジメントと指揮者の似ている点がここにある。
指揮者はオーケストラ全体を聴くと同時に第二オーボエの音を聴く。
トップマネジメントも企業全体の成果を見ると同時に、市場調査の仕事を見る。
全体の水準を高めることによって、市場調査に一層の活躍の場を与える。
市場調査の仕事を改善することによって、全体の成果を向上させる。
したがって、トップマネジメントに携わる者は、
第一に、全体としていかなる成果の向上を必要とするか。
そのためには個々の活動に何が要求されるかを問い、
第二に、それら個々の活動にはいかなる向上が可能か、
それによっていかなる全体の成果が可能となるかを問わなければならない。
【マネジメント】
Posted on 2012年12月14日
そもそも雇用主たる組織の側には、人の性格をとやかくいう権利はない。
雇用関係は特定の成果を要求する契約にすぎない。
ほかのことは何も要求しない。
仕事上の成果を要求する以上のいかなる試みも越権である。
人格に対する不当かつ不法な侵害である。
権力の濫用である。
被用者は、忠誠、愛情、行動様式について何も要求されない。
要求されるのは成果だけである。
【マネジメント 中】
Posted on 2012年12月13日
変化はコントロールできない。
できるのは、変化の先頭に立つことだけである。
今日のような乱気流の時代にあっては、変化が常態である。
変化はリスクに満ち、楽ではない。
悪戦苦闘を強いられる。
だが、変化の先頭に立たない限り、生き残ることはできない。
急激な構造変化の時代を生き残れるのは、
チェンジ・リーダーとなるものだけである。
チェンジ・リーダーとなるためには、
変化を脅威ではなくチャンスとして捉えなければならない。
変化を探し、本物の変化を見分け、
それらを意味あるものとして利用しなければならない。
【ネクストソサエティ】
Posted on 2012年12月12日
知識労働者には特有の問題がある。
若くしてやる気を失うことがある。
40代での燃え尽き現象は、仕事のストレスによるものではない。
仕事への飽きからくる。
ある組織で士気の低下を調べたところ、
「仕事が大事なことは承知している。気に入ってもいる。
担当して10年になる。誇りにもしている。
だが、その仕事は眠っていてもできる。
わくわくしない。飽きた。出勤も楽しくない」との声が多かったという。
定期異動では解決にならない。
すでに一流の専門家である。
必要とするものは意義ある人生である。
地元の中学で理科と数学を教えたところ、
仕事まで生き生きとするようになったという。
【明日を支配するもの】
Posted on 2012年12月11日
ネクスト・ソサエティを左右する最大の要因が、
高年人口の増大と若年人口の減少である。
とくに若年人口の減少は、ローマ帝国崩壊時以来のことであって、
重大な意味をもつ。
すでにあらゆる先進国が、人口維持に必要な出生率2.2を下回った。
このことは、外国人労働者と移民の受け入れが
国論を二分する問題になることを意味する。
それは政治地図を一変させる。
経済的には、若年人口の減少が国内市場を根本的に変える。
これまで先進国では、
国内市場は家族形成の増大によって当たり前のように成長してきた。
だがこれからは、大量の移民の流入でもないかぎり、
家族形成は確実に減少する。
【ネクスト・ソサエティ】
Posted on 2012年12月10日
マネジメント教育は、企業と社会が必要とするだけではない。
マネジメントの人間一人ひとりが必要とする。
彼ら自身が生き生きと活動するために必要とする。
常に挑戦していくために必要とする。
明日成果をあげるには、
今日のうちに必要なスキルを身につけておかなければならない。
彼らは自らの経験の意味を考え、自らを知り、
自らの強みを生かすことができなければならない。
そして何よりも、マネジメントとしてだけでなく、
人として成長することができなければならない。
【マネジメント 中】
Posted on 2012年12月7日
ほとんどの人に上司がいる。
上司のマネジメントにはコツがある。
1年に1度は、「役に立っていることは何か」、
「邪魔になっていることは何かを」聞く。
あなたの仕事は、
上司がそれぞれの仕事のやり方によって成果をあげられるようにすることである。
強みを発揮させ、
弱みを意味なくさせることによって、
彼らが縦横に働けるようにすることである。
【経営者の条件】
Posted on 2012年12月6日
次のような場合には、直ちに止めることが正しい行動である。
第一に、製品、サービス、プロセス、市場の寿命がまだ数年あるという状況では、
廃棄が正しい行動である。
膨大な人手を奪うのは、
そのような死につつある製品、サービス、プロセス、市場である。
それらのものが、最も生産的で有能な人材を縛り付ける。
第二に、製品、サービス、プロセス、市場が
償却済みを理由として維持されている状況では、廃棄が正しい行動である。
コストのかからない資産など存在しない。コストは埋没しているに過ぎない。
第三に、最も重要な状況として、製品、サービス、プロセス、市場が、
これから成功させるべき製品、サービス、プロセス、市場にとって
邪魔になった状況では廃棄が正しい行動である。
【明日を支配するもの】
Posted on 2012年12月5日
事業が成果を得るのは、
マーケティングとイノベーションの二つの領域においてである。
顧客が代価を支払うのは、この二つの領域における成果と貢献に対してである。
あらゆる目標が、成果についての目標でなければならない。
その目指すところは、意図することではなく行動することである。
マーケティングとイノベーション以外の領域における目標は、
すべてマーケティングとイノベーションの領域における目標の達成に
資するものでなければならない。
【マネジメント】
Posted on 2012年12月4日
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マネジメントには二つの役割がある。
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第一の役割は、部分の総和よりも大きな全体、すなわち投入した資源の総和よりも
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大きなものを生み出す生産体制を創造することである。
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第二の役割は、自らのあらゆる決定と行動において、直ちに必要とされるものと
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遠い将来に必要とされるものとをバランスさせることである。
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いずれを犠牲にしても組織は危険にさらされる。
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100日先のことを考えないようでは、100年先はない。
今日の健全性と長期の目標の双方を考えなければならない。
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短期と長期は、たとえ調和させられなくても、バランスはさせなければならない。
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【マネジメント】
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Posted on 2012年12月3日
「顧客にとっての価値は何か」を考えることこそ重要なことはない。
これがもっとも重要な問いである。
しかし、最も問うことの少ない問いである。
答えは分かっていると思い込んでいるからである。
品質が価値だという。だが、この答えはほとんど間違いである。
顧客は製品を買っているのではない。
買っているのは欲求の充足である。
彼らにとっての価値である。
10代の少女にとって、靴の価値はファッショにある。
流行っていなければならない。
価格は二の次であって、耐久性などまったく意味がない。
ところが数年たって母親になると、ファッションが絶対ではなくなる。
流行遅れは買わない。しかし、重視するのは耐久性、価格、はき心地である。
10代の女の子にとって価値のあるものが、その姉には価値がない。
何を価値とするかは、顧客だけが答えられる複雑な問題である。
推察してはならない。
顧客のところへ出かけて行き、聞かなければならない。
【マネジメント】
Posted on 2012年11月30日
経営資源を手に入れることは第一歩に過ぎない。
それらの経営資源を生産的なものにすることが課題である。
企業の各部門のマネジメントの働きを比較し、
企業ごとのマネジメントの働きを比較するうえで、最良の尺度が生産性である。
いかなる分野においても、
企業間に差をもたらすものはマネジメントの質の違いである。
マネジメントの質という決定的に重要な要因を測定する最良の尺度が、
生産性すなわち経営資源の活用の程度とその成果である。
生産性の向上こそマネジメントにとって重要な仕事である。
また最も困難な仕事の一つである。
【マネジメント】
Posted on 2012年11月29日
顧客はだれかの問いこそ、企業の目的と使命を定義するうえで、
最初に考えるべき最も重要な問いである。
やさしい問題ではない。まして答えの分かりきった問いではない。
だが、この問いに対する答えによって、
企業が自らをどう定義するかが決まってくる。
最終需要者たる消費者は、常に顧客である。
しかし、ほとんどの事業が二種類の顧客をもつ。
その両方が買ってくれなければならない。
生活用品のメーカーは主婦と小売店という二種類の顧客をもつ。
主婦に買う気を起こさせても、店が商品をおいてくれなければ何もならない。
店が目につくように陳列してくれても、主婦が買ってくれなければ何もならない。
一方だけでは売上につながらない。
【マネジメント】
Posted on 2012年11月28日
企業は社会と経済の中に存在する。
ところが企業の内部にあっては、
自らがあたかも真空の中に独立して存在しうるものであると錯覚する。
事実、マネジメントの多くが自らの事業を内部から眺める。
しかし、企業は、社会と経済の中に存在しているのであり、
社会と経済によって有用かつ生産的な仕事をしているとみなされる限りにおいて、
存続を許されているにすぎない。
社会的責任に関わる目標は、単なるよき意図の表明ではなく、
企業の戦略に組み込まなければならない。
社会的責任の目標が必要となるのは、
マネジメントが社会に対して責任を負っているからではない。
マネジメントが企業に対して責任を負っているからである。
【マネジメント】
Posted on 2012年11月27日
予期せぬことを重視しなければならない。
ところが、報告システムのほとんどが予期せぬことを無視するようになっている。
この間違いを直すことはできる。
50年ほど前、私の先生役でもあった製薬会社の友人が、
予期せぬものを利用するためのシステムを開発した。
それは月に1回、予期せぬことを報告し合うことだった。
大事なことは、うまくいったかではなく、予期せぬことだったかであるとした。
そして、それらの予期せぬことの意味を検討することにした。
もちろん多くは、たんに予期せぬものだったというにすぎなかった。
しかし、、3つか4つは大きな意味のあるものがあった。
その製薬会社は、それらの予期せぬものを利用することによって、
世界的なリーダーに成長した。
【心との出会い】
Posted on 2012年11月26日
イノベーションの目標とは、
「われわれの事業は何であるべきか」との問いに対する答えを、
具体的な行動に移すためのものである。
いかなる企業にもイノベーションは三種類ある。
すなわち、製品とサービスにおけるイノベーション、
市場におけるイノベーション、製品とサービスを市場にもって行くまでの
流通チャネルにおけるイノベーションである。
イノベーションは市場と顧客のニーズから生まれる。
必要はイノベーションの母となる。あるいはイノベーションは、
大学や研究所での知識の探求やスキルの発展から生まれる。
【マネジメント】
Posted on 2012年11月22日
市場を支配しすぎると居眠りに襲われる。
独占的な地位ともなると、世論の反発よりも自己満足によって挫折する。
市場を支配すると、イノベーションへの抵抗が内部に生まれ、
変化への対応が難しくなる。景気変動への抵抗力も落ちる。
市場の8割を占めることは気持ちのいいことかもしれない。
だが、100の8割は250の5割より小さい。
供給者が1社の場合、市場は100で止まる。
製品の用途を勝手に決め込む独占的供給者の想像力不足によって、限界が設けられる。
供給者が複数のとき、1社では想像もできない市場や用途が発見され、開発される。
市場は急速に250へと拡大する。
【マネジメント】
Posted on 2012年11月21日
きわめて重要でありながら定量化できないものがある。
人材を惹きつけ留めることができなければ、
死に向かうよりほかないことは誰でも知っている。
それは、前年度の利益より重要である。
しかし、定量化することはもとより、定義することさえ困難である。
とはいえ、把握不能ということはない。いたって明白である。
データ化できないというだけにすぎない。
データ化できないものを考えなければならない。
データ化できないものについての配慮を忘れたデータ化は、
組織を間違った方向へ導く。
ところが、データ化に成功するほど、それらデータ化したものにとらわれる。
したがって、優れたデータを手にしているように見えるほど、
マネジメントが行なわれていない恐れがある。
【マネジメント】
Posted on 2012年11月20日
人事に秀でた者は、人事考課を工夫する。
期待すべき貢献を考え、実際の貢献と比較する。
人事考課のための4つの問いを投げかける。
第一によくやった仕事は何か、
したがって第二によくできそうな仕事は何か、
第三に強みを十二分に発揮させるには何を身につけさせなければならないか、
第四にその下でわが子を働かせたいかである。
強みに直接関係のない考課項目は第四のものだけである。
優秀な若者は強い上司をまねたがる。
したがって、腐った強い者ほど組織を腐らせる者はいない。
これはそれだけで人を失格にする唯一の弱みである。
【経営者の条件】
Posted on 2012年11月19日
市場地位の決定は、通常は、リーダー的な地位、あるいは売上増である。
いずれももっともらしく聞こえるが間違っている。
あらゆる企業が、同一の市場において、同時にリーダー的な地位を占めることはない。
いかなるセグメントにおいて、いかなる製品、サービス、価値において
リーダーたらんとするかを決定しなければならない。
売上が伸びても市場シェアが後退すれば、
つまり市場の拡大が自社の売上増よりも急ならば喜ぶべきではない。
市場シェアが小さな企業は、やがて限界的な存在となり脆弱な存在となる。
ちょっとした景気後退があっただけで、小売店は取扱品目を一元化しようとする。
シェアの大きなものに集中しようとする。
限界的な製品をカットすることによって、在庫を調整する。
そもそも市場シェアが小さくては、十分なアフターサービスを行えない。
品質や知名度にもかかわらず、
限界的な存在となったメーカーの余命が短いのはこのためである。
【マネジメント】
Posted on 2012年11月16日
集中の目標なくしては、戦闘はあっても戦争にはならない。そこには目的意識が無い。
古代の偉大な科学者アルキメデスは、
「立つ場所を与えてくれれば世界を持ちあげてみせる」といった。
アルキメデスのいう立つ場所が、集中する分野である。
集中することによって初めて世界を持ち上げることができる。
したがって、集中の決定は基本中の基本ともいうべき重大な意思決定である。
集中の決定があって初めて、「われわれの事業は何か」との問いに対する答えも、
意味のある行動に変えることができる。
目的とミッションのために働くことが可能となる。集中こそ戦略の基盤である。
【マネジメント】
Posted on 2012年11月15日
マーケティングについては最低限以下の目標を設定しなければならない。
1 既存の市場における既存の製品についての目標
2 既存の製品の廃棄についての目標
3 既存の市場における新製品についての目標
4 新しい市場についての目標
5 流通チャネルについての目標
6 アフターサービスについての目標
7 信用供与についての目標
【マネジメント】
Posted on 2012年11月14日
意思決定ほど学習し続けることが大切な活動はない。
具体的には、予期した成果に現実の成果をフィードバックすることである。
重要な意思決定を行ったならば、
いつまでにどのような成果を期待するかを書いておく。
その9か月後あるいは1年後、現実の成果をフィードバックする。
これを意思決定が有効な間ずっと続ける。
合併ならば完全に一体化する2年から5年先まで見ていく。
これによっていかに多くを、いかに早く学べるかは驚くほどである。
医師ならば2400年前のヒポクラテス以降教わっていることである。
彼らは、自らの治療の結果をフィードバックし、点検する。
こうして並みの医者が、数年のうちに一流の治療ができるようになる。
【経営者の条件】
Posted on 2012年11月13日
企業が何かであるのを決めるのは顧客である。
企業が生産していると思っているものが重要なのではない。
通常、機械類の品質は、製造の難しさ、複雑さ、コストによって測られる。
しかし、それらのものは品質ではない。逆に、設計の粗末さを示すにすぎない。
顧客が買っていると思うもの、価値ありとするものが決定的に重要である。
それらのものが、企業が何であり、何を生産し、繁栄するか否かを左右する。
しかも顧客が価値を認め購入するものは、財やサービスではない。
財やサービスが提供するもの、すなわち効用である。
加えて、顧客にとって価値あるものが何かは自明ではない。
【マネジメント】
Posted on 2012年11月12日
何某かが利潤動機のもとに事業をしているということは、
その者と記録係だけの問題である。
しかも、利益のために事業をしているということから、
彼がいかなる事業をいかに行っているかは知り得ない。
ネバダの砂漠でウランの鉱石を探している者が
一財産をつくるために働いているといわれても、
その男の仕事については何も知り得ない。
生活のためといわれようが、人道的見地からといわれようが、
心臓外科医の仕事については何も知り得ない。
同じように、利潤動機や利潤の極大化というコンセプトは、
企業の機能、目的、マネジメントの仕事とは何の関係もない。
【マネジメント】
Posted on 2012年11月9日
市場をつくるのは、神や自然や経済ではなく企業である。
企業が満足させようとする欲求は、
顧客がそれを満たす手段の提供を受ける前から感じていたものかもしれない。
飢饉における食物への欲求のように、
生活全体を支配し、人にそのことばかりを考えさせていた欲求かもしれない。
しかしそれでも、有効需要に変えられるまでは、
潜在的な欲求であったにすぎない。
有効需要に変えられて初めて、顧客と市場が誕生する。
欲求が感じられていなかったこともある。
コピー機やコンピュータへの欲求は、
それらのものが手に入るようになって初めて生まれた。
インベーション、信用供与、広告、販売活動によって
欲求が創造されるまで欲求は存在しなかった。
顧客を創造するものは常に企業である。
【マネジメント】
Posted on 2012年11月8日
①強みよりも弱みに目を向ける者をマネージャーに任命してはならない。
できないことに気づいても、
できることに目のいかない者はやがて組織の精神を低下させる。
②何が正しいかよりも、誰が正しいかに関心を持つ者を
マネージャーに任命してはならない。
仕事よりも人を重視することは、一種の堕落であり、
やがては組織全体を堕落させる。
③真摯さよりも、頭の良さを重視する者をマネージャーに任命してはならない。
そのような者は人として未熟であって、しかもその未熟さは通常、治らない。
④部下に脅威を感じる者を昇進させてはならない。
そのような者は人間として弱い。
⑤自らの仕事に高い基準を設定しない者もマネージャーに任命してはならない。
そのような者をマネージャーにすることは、
やがてマネジメントと仕事に対するあなどりを生む。
【エッセンシャル版】
Posted on 2012年11月7日
利潤動機なるものには、利益そのものの意義を間違って神話化する危険がある。
利益は、個々の企業にとっても、社会にとっても必要である。
しかしそれは、企業や企業活動にとって、目的ではなく条件である。
利益は、企業活動や企業の意思決定にとって原因や理由や根拠ではなく、
その妥当性の判定基準となるものである。そのような意味において、
たとえ経済人の代わりに天使を代表取締役にもってきたとしても、
つまり金銭に対する興味がまったく存在しなかったとしても、
利益に対しては重大な関心を払わざるを得ない。
しかし、企業の判定基準は利潤の極大化ではない。それは、
経済活動に伴うリスクを補填し損失を回避するために必要な利益の実現である。
【マネジメント】